らての精進日記

修行をします

ベクトル解析でdivとかrotを2つ繋げるやつ

$\mathrm{rot}\,\mathrm{grad}\,φ=\mathbf{0}$みたいなやつが微妙に覚えられないのでまとめます


この記事で扱っている閉曲面や閉曲線は、すべて滑らかで分かりやすい形をしているものとします。

$\mathrm{grad}\,\mathrm{grad}$

無理

$\mathrm{grad}\,\mathrm{div}$

なんかよくわからん式になる。あんまり意味なさそう

$\mathrm{grad}\,\mathrm{rot}$

無理

$\mathrm{div}\,\mathrm{grad}$

$\begin{eqnarray}
\mathrm{div}\,\mathrm{grad}\,φ
&=& \frac{\partial^{2} φ}{\partial x^{2}}+\frac{\partial^{2} φ}{\partial y^{2}} +\frac{\partial^{2} φ}{\partial z^{2}} \\
&=& \nabla^{2} φ \\ &=& \Delta φ \\
\end{eqnarray}$
ということで、ラプラシアンになります。なぜ

$\mathrm{div}\,\mathrm{div}$

無理

$\mathrm{div}\,\mathrm{rot}$

$\mathrm{div}\,\mathrm{rot}\,\mathbf{a}=0$

適当に閉曲面$S$をとってきます。$S$を上下2つに分け、$S1$,$S2$とし、それぞれの境界となる曲線を$C1$,$C2$とします。(感じて)
積分するときの法線ベクトルは、$S$において外側を向いてるようなやつを使います。
ストークスの定理より、
$\oint_{C1} \mathbf{a}(\mathbf{r})\cdot {\rm d}\mathbf{r}
=\int\mspace{-11mu}\int_{S1} \mathrm{rot}\,\mathbf{a}(\mathbf{r}) \cdot \rm{d}\mathbf{S}$

$\oint_{C2} \mathbf{a}(\mathbf{r})\cdot {\rm d}\mathbf{r}
=\int\mspace{-11mu}\int_{S2} \mathrm{rot}\,\mathbf{a}(\mathbf{r}) \cdot \rm{d}\mathbf{S}$

がそれぞれ成り立ちます。
$C1=-C2$であることに注意すると、
$\begin{eqnarray}
\int\mspace{-11mu}\int_{S} \mathrm{rot}\,\mathbf{a}(\mathbf{r}) \cdot \rm{d}\mathbf{S}
&=& \int\mspace{-11mu}\int_{S1} \mathrm{rot}\,\mathbf{a}(\mathbf{r}) \cdot \rm{d}\mathbf{S}+\int\mspace{-11mu}\int_{S2} \mathrm{rot}\,\mathbf{a}(\mathbf{r}) \cdot \rm{d}\mathbf{S}\\
&=& \oint_{C1} \mathbf{a}(\mathbf{r})\cdot {\rm d}\mathbf{r}+\oint_{C2} \mathbf{a}(\mathbf{r})\cdot {\rm d}\mathbf{r}\\
&=& \oint_{C1} \mathbf{a}(\mathbf{r})\cdot {\rm d}\mathbf{r}+\oint_{-C1} \mathbf{a}(\mathbf{r})\cdot {\rm d}\mathbf{r}\\
&=& 0
\end{eqnarray}$

となると思います。
ベクトル場の発散に関するwikipediaのページ(発散 (ベクトル解析) - Wikipedia)を見ると分かりますが、発散は領域の境界上での面積分を含んだ式の極限として定義されるようです。

先ほど上で示した通り、任意の閉曲面に対して
$\int\mspace{-11mu}\int_{S} \mathrm{rot}\,\mathbf{a}(\mathbf{r}) \cdot \rm{d}\mathbf{S}=0$
が成り立っているようなので、$\mathrm{div}\,\mathrm{rot}\mathbf\,\mathbf{a}=0$が成り立つと言えるのではないでしょうか。

$\mathrm{rot}\,\mathrm{grad}$

冒頭に書いた通り、
$\mathrm{rot}\,\mathrm{grad}\,φ=\mathbf{0}$
です。

適当に閉曲線$C$をとってきます。関数$φ$の定義域とかはなんかうまいことなってるとします。
$C$に沿って$\mathrm{grad}\,φ$を線積分してみます。${grad}\,φ$が微分係数みたいな存在になってること、$C$が閉曲線であることを考えると、

$\oint_{C} \mathrm{grad}\,\mathbf{a}(\mathbf{r})\cdot {\rm d}\mathbf{r} = 0$
になると思います。(ならなかったらごめんなさい)

ここで、曲面$S$をとります。
$C$は$S$の境界(?)になっているとします。

$\mathrm{div}\,\mathrm{rot}$のときと同じような論法を使います。

ベクトル場の回転についてのwikipediaの記事(回転 (ベクトル解析) - Wikipedia)によると、$\mathrm{rot}$は曲面の境界に沿った線積分を含んだ式の極限として定義されます。
任意の閉曲線に対して
$\oint_{C} \mathrm{grad}\,\mathbf{a}(\mathbf{r})\cdot {\rm d}\mathbf{r} = 0$
が成り立つことを上で示しました。したがって、
$\mathrm{rot}\,\mathrm{grad}=\mathbf{0}$が成り立つと言えるのでないでしょうか。

$\mathrm{rot}\,\mathrm{div}$

無理

$\mathrm{rot}\,\mathrm{rot}$

これもよくわからん式になる

おわり

疲れた。この記事、見づらいのでまとめとして機能してないですね。悲しい。
divrotとrotgradのところの証明は自己流なので、嘘かもしれません
周回積分とか面積分の向きの表現が曖昧なのでどうにかしたい。

参考にしたやつ

上にも書きましたが、
発散 (ベクトル解析) - Wikipedia
回転 (ベクトル解析) - Wikipedia
を参考にしました。